
飛鳥山公園ゆかりの●●、飛鳥山にまつわる●●を紹介しています。
静岡県で生産されている「飛鳥山」という純米本みりんがありますが、このみりんは日本の醸造研究の元にもなっている滝野川醸造試験所で研修を受けた、杉井酒造の5代目がみりんの銘柄として命名しました。このみりんは江戸時代に作られていた本来の製造方法に従って復刻製造したみりんで、現在のみりんのように水飴などの醸造用糖類の使われておらず、調味料の他にも梅酒作りや、デザート酒のベースとしても使われています。ラベルには桜の柄が入り正式名称を「作り酒やの本味醂 飛鳥山」と言い、1.800mlが税込みで2,415円、500mlが893円で販売されています。
飛鳥山は江戸から整備されて市民に親しまれているので、浮世絵になったり落語の題材になったりしています。浮世絵で有名なのは葛飾北斎の『新板浮絵王子稲荷飛鳥山之図』や『東都勝景一覧 飛鳥山(この浮世絵に出てくる碑は現在も飛鳥山公園に残っています)』、鳥居清長の『江都花十景・飛鳥山』、勝川春潮の『飛鳥山花見』、歌川広重の『飛鳥山暮雪』などが有名な作品になります。
飛鳥山は落語の題材としても使われております。落語の題材は3つ。以下に紹介をしています。
このページのTOPへ飛鳥山の花見は余興を行うことが多々見受けられ、それが名物ともなっておりました。花見の見物客の中には中途半端な江戸っ子もありました。とある4人組が飛鳥山で花見をするときに、江戸中が驚くような趣向をしたいと考えます。じゃ、仇討ちという趣向はどうか?ということで計画を立てました。仇の浪人一人、巡礼兄弟の仇討ちは兄と弟で二人、それを止める六部の役が一人ということで決まりました。仇討ちの内容はこうです。花見客の多い昼頃に、仇が目立つ桜の木の下で煙草を吸っているのを合図に、巡礼の兄弟二人が「親の敵ー!」と叫び、真剣でやり合う。そこに六部の仲裁が入り、酒肴が出てきて、回りの花見客が呆気にとられている内にお開きにして、花見客がいっぱい食わされた!となる寸法でした。
練習を重ねた4人は、翌日に早速余興をやろうということになり、仇役にの熊さん、巡礼の兄弟は、金さんと伊之さん、六部役には半さんが扮することになり、それぞれの格好をして飛鳥山に向かうことになります。
仇役の熊さんは朝早くから桜の木の下で、合図の煙草を吸いすぎて気分が悪くなります。巡礼の兄弟は仕込み杖で真剣に練習をしながら歩いていると、酔っぱらった武士の頭に杖がぶつかってしまいます。武士に無礼討ちにすると脅されますが、連れの武士に仇を捜していたので、その時の為に練習をしていたのだと言い訳すると、その時は助太刀してしんぜようと逆に武士に励まされることになりました。一旦、その武士は立ち去っていくのですが・・・。
六部の半さんは、途中で伯父さんに出会い行くのを伯父さんに止められます。出発を止めようと、伯父さんは半さんを自宅に連れて行き、半さんは家から出して貰えない状態になります。半さんは、おいびつから酒を出して、伯父さんんに飲ませ、酔い潰してしまうつもりでしたが、逆に酔いつぶれてしまい、寝入ってしまいます。
飛鳥山では仇役の熊さんのところへ、やっと巡礼兄弟を待っていると練習の通り、しどろもどろになりながらも台詞の「親の敵ー!」大きな声を出すと、花見客は回りに集まり野次馬となってきました。只でさえ人が多いのに、どんどん野次馬が集まってきて3人はあまりの人の多さに唖然としながらも、なんとかそれぞれの役をこなします。しかし六部役の半さんが来ないので3人は間が持てないでいると、先ほどの武士が助太刀だと言いながら輪の中に入ってきてしまいます。助太刀だと聞いて半さんかと思いきや、芝居の中に本気の武士が入ってきてしまい、三人がもたもたしていると、武士はスーっと刀を抜いてしまいます。「ワー!こりゃいけねぇ!」と三人が逃げ出そうとすると武士は「逃げるにはおよばん。勝負は五分と五分だぞ!」というと3人は「勝負は五分でも肝心の六部が参りません。」
このページのTOPへ昔から、狐狸は人を化かすと言われています。狸が人を化かすときは、大入道だとか、一つ目小僧だとか化かすにしても可愛いものであるが、一方、狐が人を化かすときは、饅頭だと言って馬糞を人に食わしたり、蕎麦だと言ってミミズを食わしたり、かなり悪質な悪戯が多いと聞きます。しかし、狐は稲荷神社などが多数あるように、稲荷の使いの姫だと大変大切にされてきた時代背景の中でのお話しです。

江戸の人々は稲荷を大変大切にしており、初午の日にはどこの稲荷も参拝客でにぎわっておりました。ある男が吉原でモテ、初午の日をすっかり忘れ、翌日に稲荷に行くと、参詣客は殆どおらず静かなものでした。男はそれでも参詣を済ませ、帰路に着こうと歩いていると、一匹の狐が頭に草を乗せてくるりとひっくり返ると、なんと若い娘に化けました。これがまた乙な良い女です。男は誰を化かすのだろうと、周りを見渡しますが自分一人しかいません。なるほど俺を化かそうってことか!と感付くと、化かされるくらいなら、こちらから化かしてやろうと女に化けた狐に近づいていきます。
「お玉ちゃん」と、声を掛けて、ここで逢ったも縁だから、これから一緒にご飯でも食べながら話しでもどうだい?と誘います。女はチラッと遠慮してみますが、尚言う男について行くことになりました。二人は料理屋『扇屋』に入ると二階の部屋に入り、天ぷらや刺身、酒などを頼みます。お玉ちゃんは酒を差しつ差されつしてるうちに、すっかり安心して酔いつぶれ寝込んでしまいます。それを見届けると男は、お土産の卵焼きを三人前焼いてもらい勘定は二階の女に貰ってくれと言うと、さっさと店を出てしまいました。
随分と寝込んだお玉ちゃんを起こしに行った女中は、連れはもう帰ってしまったから、お勘定を下さいと告げると、それにビックリしたお玉ちゃんは尻尾を出してしまいます。尻尾の出たお玉ちゃんを見て女中は驚き、大急ぎで下のみんなの元へ。若い衆が部屋の狐をやっつけようと、棒きれを振り回すと、狐は必死に逃げ回りやっとの思いで窓から逃げ出します。
男が帰りがけに扇屋の卵焼きを土産に友人宅へ行き、事の次第を話すと「お稲荷さんが寂しいだろうと使いの姫を出したのに、何てことをするんだ。きっと祟りがある。そんな祟りのある卵焼きはぞ欲しくない。」と言って男を脅します。
翌日、男は狐に謝りに手土産を持って訪ねると、子狐が遊んでいました。子狐の話しによると、おっかさんが人間に化かされて、痛めつけられ体が痛いと言っていると聞きます。男は子狐に事情を話し、お詫びの印だと土産を渡します。
子狐は苦しんでいる母狐の元に、今人間がきて謝りながらこれを置いていったと渡しますが。母狐は、この頃の人間は油断がならないから、私の見ている前で箱を開けるように子狐に言います。子狐は警戒しながら開けてみると、美味しそうな牡丹餅が出てきました。子狐は早速食べようとすると、母狐は「いけないよ。馬の糞かもしれない。」
このページのTOPへ長屋の人たちが大家に呼ばれます。呼ばれた理由を知らない長屋の人たちは家賃の先払いの催促じゃないか?と心配します。恐る恐る大家の家に行くと、大家はこれから皆で花見に行こうと提案します。長屋の人たちは「皆、貧乏ですから出し合う銭もないのに、大勢で手ぶらで花見ですか?」と大家に問います。
大家は「それではつまらないだろう、酒も肴も用意してある。」と言います。貧乏長屋で酒に肴とは景気が良いと、どこへでも行きます!という話しになりましたが、ここで大家は、酒はほうじ茶を水で薄めたもの、重箱には卵焼きに見せた黄色い沢庵、蒲鉾に見せた大根のこうこだとネタばらし。
長屋の連中は「なんですか?酒盛りじゃなくて、茶か盛りですか?」「いいんだよ。向こうへ行きゃ酔っぱらいが大勢居るからね、そういうのを捕まえて、兄弟!一杯いこうじゃないか!てんで、こっちのを飲まして、そっちのを頂くんだよ!これで本物が飲めるじゃないか。人だって大勢いるんだからガマグチの一つや二つ落ちてることあるだろうよ!」ということで、皆で花見に行くことに。
お茶の酒と、たくあんの卵焼きと、大根のこうこの蒲鉾を持って花見に着くと、ホレ歌えだ、ホレ酒に酔えだのと始まります。しかし、酒はお茶ですから酔えません、卵焼きをボリボリ音を立てずに食べるのは至難の業、そうこうしているうちに、大家が聞きます「どうだい?酒の口当たりは甘口かい?辛口かい?」「渋口です。」こんなやり取りをしているうちに、長屋の誰かが大家に言いました「あら?大家さん。近々長屋に良いことがありそうですよ!」「そんなことがわかるのかい?」「ええ。酒柱が立ってます。」
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